この記事について 【Wi-Fiのアンテナってなに?】
この記事では、Wi-Fi機器に搭載されているアンテナについてまとめてあります。
・アンテナの役割は?
・アンテナって多いほうがいいの?
Wi-Fiのアンテナとは?
Wi-Fi機器には「アンテナ」が搭載されており、データを他の機器へ送ったり、受け取ったりしている部品のことを指します。
このアンテナは、またの名を「ストリーム」と呼ばれており、スマートフォンや、ノートパソコン、Wi-Fiルーターにも搭載されています。
アンテナ数の表記について
機器によって搭載されている「アンテナの数」に違いがあります。
Wi-Fiルーターのカタログや商品のパッケージを見たことがある方は分かると思いますが、2本(2×2)や4本(4×4)のように表記をしています。
内蔵アンテナと外付け(可動式)アンテナの違い
Wi-Fiルーターのアンテナは、「内蔵されているもの」と「外側に付いているもの」があります。
内蔵アンテナの場合は、製品を中心に球状に広がっていくため、全体的にカバーしたい時におすすめです。
また外付けアンテナの場合は、強くしたい方向によって「電波の向き」を調整できます。
アンテナの役割
アンテナはデータを送受信する役割があり、アンテナがないと通信が行えません。
下記のように「1×1」の例では、お互いに送信アンテナが1本、受信アンテナが1本あるので、「送受信」をおこなうことができます。
SU-MIMOとは?
上記の図より、さらにアンテナ数が増えるとデータ通信を効率良く行えるようになります。
下記の図の例では、Wi-Fiルーターのアンテナ数が「3×3」でノートパソコンも「3×3」です。
このようにアンテナが複数になると「端末1台に対し、複数のアンテナを使ってデータを送信」することが出来ます。
動画などのデータ容量が多い場合は、当然こちらの方が早くなります。
この技術を「SU-MIMO(Single user MIMO)」(えすゆーまいも)と呼びます。
MU-MIMOとは?
上記のSU-MIMOでも優秀ですが、あくまで「1台の端末」にしか使えませんでした。
ところが、下記の図では「複数の端末とも、同時に送受信を行う」ことができます。
Wi-Fi6(IEEE802.11ax)では、最大8端末と同時に送受信が可能となっています。
SU-MIMOとMU-MIMOの違いをもう少し
イメージしやすくするために、SU-MIMOとMU-MIMOの違いについてもう少し説明します。
ところが、MU-MIMOであれば、「同じ時間帯でもアンテナに空きがあれば、同時通信が可能」になります。
あまっているリソースをうまく割り当ててくれるので、無駄を減らすことが出来ます。
MU-MIMOの注意点
今後もどんどん活用が期待されるMU-MIMOですが、下記の点も注意しておいてください。
・Wi-FIルーターがやや高価
・消費電力が高い
アンテナの本数による速度の違い
アンテナの本数による最大通信速度の違いは下記の通りです。
これは「チャンネルボンディング」と言う、速度を上げる機能です。
詳しくは下記の記事をご覧下さい。
結局アンテナ数は多いほうがいい?
今後を考えるのであれば、アンテナ数が多いほうが良いでしょう。
・テレビや電化製品など、Wi-Fiを使える機器が増えているため
・ひとりあたりの電子端末を持つ台数が増えているため
また、さらにWi-Fi6対応のルーターにしておけば、今回説明したMU-MIMOを使用することが可能です。
Wi-Fi6ってなにと言う方は下記の記事をご覧下さい。
まとめ
項目名 | 説明 | |
① | アンテナとは? | データを他の機器へ送ったり、受け取ったりしている部品 |
② | アンテナの役割とは? | データを送受信している |
③ | SU-MIMOとは? | 端末1台に対し、複数のアンテナを使ってデータを送信する機能 |
④ | MU-MIMOとは? | 複数の端末に対し、同時に送受信を行う |
⑤ | MU-MIMOの注意点 | ・Wi-FIルーターと端末が両方とも対応している必要がある ・Wi-FIルーターがやや高価 ・消費電力が高い |
⑥ | アンテナの本数による違い | 速度はアンテナ以外にも「チャネル幅」によっても変わる。 |
⑦ | アンテナは多い方が良い? | 今後を考えると多い方が良い。 |