この記事について 【メッシュWIFI WTR-M2133HSの特徴は?】
無線Wi-Fiは、「つながりにくい」「不安定」「遅い」などの問題をよく聞きます。昔から中継器というものはありましたが、それとは別物なメッシュネットワークという装置が販売されるようになりました。 今回は、どのようなものなのかをまとめます。
メッシュネットワークとは?
中継器をいくつか置くことで「メッシュ状」のネットワークを作ることができます。それにより「通信ルート」が何通りもできあがります。仮に電波が弱い中継器があっても「他の通信ルート」があるので、安定した通信をおこなうことができます。
メッシュネットワークのメリットとは?
- 遠い場所でも通信することができる。
- 安定した通信ができる。
- 高速化につながる。
遠い場所でも通信することができる
やはりこれが最大のメリットではないかと思います。
安定した通信ができる
中継器を複数おくことで、通信ルートの数が増えます。
結果として、途切れにくくて安定した通信を実現することが可能となります。
高速化につながる
不安定なネットワークは、Wi-Fi親機の性能が良くても低速になりがちです。 ところが、メッシュWIFIでは安定した通信が可能なため、通信帯域が上限近くまで使用できます。
検証
今回、機器を入れ替えましたので、実際に速度検証しました。
検証環境について
<入れ替え前の機器>
・BUFFALO製 WHR-1166DHP2(親機)1Fに設置 ・BUFFALO製 WEX-733D(中継器)2Fに設置
<入れ替え後の機器>
・BUFFALO製 WTR-M2133HS (メッシュネットワーク親機) ×1台 1Fに設置
・BUFFALO製 WEM-1266 (メッシュネットワーク中継器) ×2台 2Fと3Fに設置
<検証に使用する電波測定ソフト>
今回は、Mircrosoft が提供している無料の「WIFI Analyzer」を使用します。
競合電波状況の確認や、通信の安定度の確認が簡単に行えましたので、おすすめです。
<使用環境>
3階建ての家
入れ替え前の通信状況
現状は、1階で使用する分には問題ありませんが、2階、3階では不安定な時があります。 それを各階で快適に使えるようにします。 現状を把握するために、WIFI Analyzerで計測した結果が下記の通りです。
帯域(Mbps) | 電波強度(dBm) | |
1階 | 585 | -28 |
2階 | 130 | -60 |
3階 | 70 | -70 |
※ 帯域(Mbps)については、1秒間に通信できる量。 例えば1階では、1秒間に585Mのデータ通信が可能となる。
※ 電波強度(dBm)については、-(マイナス)が0に近づく程、安定する。 -30dBm~-40dBmは、安定します。-60dBm以上だと不安定となる。
メッシュネットワーク入れ替え後の測定
全フロアをメッシュネットワークに切り替えました。最終的な測定値は下記のとおりです。
帯域(Mbps) | 電波強度(dBm) | |
1階 | 867 | -40 |
2階 | 780 | -40 |
3階 | 650 | -58 |
ちょっと分かりにくいので、入れ替え前と後の数値を比較してみます。(帯域バージョン)
2階は6倍!、3階にいたっては9倍の速さになりました。 続いて電波強度です。
2階と3階の電波強度は強くなり、安定させることができました。
注意が必要な点
上記の結果だけ見ると、デメリットはあまり無いように感じますが、注意が必要な点もあります。
広範囲だからと言っても、電波の規格は従来のものを使用しておりますので、過信しすぎるといけません。さらに広げたい場合は、中継器の追加を検討するとよいと思います。
付属の説明書通りにセットアップをすると、中継器のIPアドレスが自動(DHCP)になります。
そのまま使用してみたら、電波が瞬断された際に、IPアドレスを親機から貰えなくなりました。
貰えなくなると、メッシュネットワークから外れてしまいますので、中継器のIPアドレスを固定にしておくことをお勧めします。
メッシュネットワーク機器は価格が少々高いです。
当然、中継器を増やせばその分費用はかさみますので、場所の広さによって適正な数を導入することをおすすめします。 しかしながら個人的には、高くても導入する価値はあるかなと感じました。