この記事について
【Wi-Fiのビームフォーミングってなに?】
最近は、ビームフォーミングが多くのWi-Fiルーターで使用されるようになりました。
この記事では、下記のように「ビームフォーミング」についてまとめています。
・ビームフォーミングのメリットについて
・ビームフォーミングのデメリットについて
・ビームフォーミングをもっと活かす方法とは?
・おすすめ機器
ビームフォーミングとは?
ビームフォーミングとは、Wi-Fiルーターから離れている端末にも、つながりやすくする機能です。
ビームフォーミングを搭載していないWi-Fiルーターは、全方位に電波が広がってしまいますので、「特定の場所」に対しての接続が甘くなります。
またアンテナが外に付いているタイプでも、およその電波の向きは調整できますが、「狙い撃ち」ができません。
ところが、ビームフォーミングはスマフォやモバイルの位置を自動で検知し、そこに向けて電波を飛ばしてくれます。
ビームフォーミングのメリット
・むずかしい設定がいらない。
端末の接続を安定させることができる
ビームフォーミングを使用することで、「遠くても」「高速で」「安定して」使用することが期待できます。
もともと5GHz帯は、「途中の障害物」に弱いため、遠くの端末との接続には向かないという特徴があります。
ビームフォーミングはその5GHz帯で使用することが出来ますので、弱点を補うことができます。
むずかしい設定がいらない
ほとんどのWi-Fiルーターのビームフォーミング機能は、最初から「有効」に設定されていることが多いので、特別な設定は不要です。
ビームフォーミングのデメリット(注意点)
・効果がうすい場合もある
Wi-Fiルーターと端末の両方に対応している必要がある
ビームフォーミングを正しく利用するには、「ビームフォーミング」や
「ビームフォーミングEX(W)」の違いを理解しておく必要があります。
ビームフォーミングは異なる2種類が存在します。
以降で説明していきます。
<1.通常のビームフォーミング>
「通常のビームフォーミング」は、
「iPhone 6やiPhone 8などのIEEE802.11acを搭載した端末」でのみ利用することができます。
もともとビームフォーミング自体は、「IEEE802.11ac」という規格用に2013年ごろに作られた技術ですので、それより以前の規格には対応していません。
つまり、「ビームフォーミング」を搭載していれば、「iPhone 6」や「iPhone 8」などは恩恵を受けることができますが、それ以前のIphone5などは受けることはできません。
<2.ビームフォーミングEX・ビームフォーミングW>
これらはiPhone 6以前のiPhone 5sなどの
「古い端末でもビームフォーミングを利用することができる技術」です。
先に説明した「ビームフォーミング」では、昔の端末では利用できないということが課題でした。それを解消したのが、「ビームフォーミングEX(Buffalo)」や「ビームフォーミングW(I/O DATA)」となります。
効果がうすい場合がある
離れている場所や、障害物がある場所に有効なビームフォーミングですが、
「効果がうすい場合」もあります。
原因としては、主に下記のようなことが考えられます。
・障害物が多い
このような場合は、中継器を置いたりメッシュネットワークに対応したWi-Fi環境にすると改善することがあります。
ビームフォーミングを最も効果的に使用するには?
ビームフォーミングは、下記の機能が搭載されているとより効果的です。
・アンテナは4本(4×4)以上のものにする
それぞれご説明します。
MU-MIMOに対応している
簡単に説明しますと、MU-MIMOは「最大8つの端末と同時通信」が出来る技術です。
MIMOについてもっと詳しく、という方は↓も合わせてお読みください。
「それぞれの電波を遠くまで接続」してくれます。
アンテナは4本(4×4)以上のものにする
上記で説明したMU-MIMOは、アンテナ数によっても同時接続数が変わってきます。
そのため、4本(4×4)以上のWi-Fiルーターがおすすめとなります。
まとめ
項目 | 説明 | |
① | ビームフォーミングとは? | Wi-Fiルーターから離れている場所の端末に対して、つながりやすくする機能 |
② | ビームフォーミングのメリット | ・端末の接続を安定させることができる。 ・難しい設定がいらない。 |
③ | ビームフォーミングのデメリット | ・Wi-Fiルーターと子機の両方で対応している必要がある。 ・効果がうすい場合もある |
④ | ビームフォーミングの効果的な構成 | ・MU-MIMOに対応している ・アンテナは4本(4×4)以上のものにする |
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